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税理士の選び方の失敗?3割の事業者が経験する税理士契約の解約

税理士選びの疑問

税理士選びで失敗したくない、でも、どうやって選べばいいの?

これから税理士と契約するなら、税理士の選び方で失敗したくないですよね。

難しく考えがちな税理士の選び方ですが

じつは、失敗せずに税理士選びをすることは簡単です。

なぜなら、税理士契約をした人の不満を回避すればいいからです

いやいや、税理士契約をした人の不満なんて、そんなの聞き出せるはずがないし、やると言っても面倒ですよね。

ところが、アンケートを入手すれば可能なんです

この記事では、

この記事の内容

税理士向けの会計ソフト会社が実施したアンケート結果をもとに税理士の選び方の基準を解説しました。

また、業種別の税理士選びの注意点もご紹介します。

税務の実務に通算18年従事した私の業界経験者視点からの解説です。

これから税理士を探すけどどう選べばいいのかわからない人には必見の内容です。ぜひ最後までご一読ください。

税理士への不満ランキング

税理士の選び方の基準を知る上で、みんなが税理士に不満をもって解約する理由をみれば、基準のポイントになります。

下の画像は税理士向けの会計ソフトを取り扱うミロク情報サービスのアンケートです。

アンケート内容は、税理士契約の解約を経験したことがある事業者を対象に、解約に至った理由は何ですか?というものです。

会計事務所白書 事業主編

このアンケートによると、解約に至った理由は、

  • 第1位 コミュニケーション
  • 第2位 税務署・トラブル対応
  • 第3位 対応・連絡の遅さ
  • 同3位 アドバイスに関して
  • 同3位 ミス
  • 第6位 価格

となっています。

第1位 コミュニケーション

コミュニケーションでの不満の主なものをピックアップすると以下のようになります。

  • 税理士が偉そうに言う、同じことを何回も聞いてくる
  • コミュニケーションがとれず誤解が多い
  • 年1回しか連絡がない、訪問がない

コミュニケーションの相違がトラブルの原因になっていますが、実務上は税理士の人柄や信頼関係によるものが多いです。

第2位 税務署・トラブル対応

アンケートとは若干乖離しますが、税務署対応で実務上よくトラブルになるのは以下が多いです。

  • 常に税務署よりのスタンス・税務調査で戦ってくれない
  • 税務調査の段取りが悪く、調査官の心証を悪くした
  • 税務調査の対応がいい加減

税務署対応は、どれだけ場数を踏んだかという経験が大きく左右される場合が多いです。

第3位 対応・連絡の遅さ

対応・連絡の遅さなので文字どおりですが、一応内容を掘り下げると以下のようになります。

  • 連絡や依頼した業務・質問の回答が遅い
  • 税理士資格を持たない担当者で回答が遅い
  • IT化が遅く、手作業。また、会計資料がわかりにくい

対応のまずさは、スタッフの経験不足や税理士の事務所としての業務体制が原因になっていることが多いです。

同3位 アドバイスに関して

有用なアドバイスがないことに関する不満です。内容を掘り下げると以下のようになります。

  • うちにとっていい情報ややり方を教えてくれない
  • 節税のアドバイスがない
  • 相続、事業承継の知識が少ない、期待した対応じゃなかった

節税のアドバイスがない、又は少ないというのは実務でよくある不満です。でも、じつはそれほど合法的な節税スキームは大して多くありません。不満になる理由の根源は、節税について考えてくれる姿勢があるかどうかだったりします。

同3位 ミス

税理士側のミスで、税額がまちがっていたり、修正申告となった事例です。

  • 税額のミスがあった
  • 精査不十分で修正申告となった
  • 節税できなかった税理士のミスで修正申告になった

ミスは誰にもあるので、それが不満に繋がるのは、信頼関係ができていないことが要因だったりします。また事務所内で精査ができていれば未然に防げるので業務体制にも要因があります。

第6位 価格

一般的に税理士報酬は高い印象があるようです。価格が相場より明らかに高い場合もありますが、料金のシステムを理解されていないこともあります。例えば、会計ソフトへの入力は会社が行っているので月額顧問料が安くなっていて、決算は手が込むので、高い設定になっていることもあります。

  • 価格が高い
  • 通常料金に比べ決算料が高い

相場をチェックするほか、料金システムの周知、明確にされてるかもポイントです。

ここまでの不満を見てくると、税理士を選ぶときの基準が見えてくると思います。ポイントは、以下4点に集約されます。

  • 税理士の人柄
  • 税理士の経験年数・キャリア
  • 事務所規模別業務体制
  • サービス相応の価格・価格設定が明瞭

税理士の選び方の基準

アンケートから導き出した税理士選びの4つの基準をそれぞれ、もう少し深掘りしてみます。

税理士の人柄

人柄は会って話してみないとわかりません。人柄を判断するのは抽象的で一番難しいかもしれませんが、この部分が一番のポイントでもあります。

あまり難しく考えることもなく、「あなたとの相性がいいか?」そこがすべてです。

なんとなく違うなと思ったら妥協してはダメです。

  • この人は合うな
  • 話していてストレスを感じない

といった感覚を大事にし、しっかり吟味しましょう。

税理士の経験年数・キャリア

税理士の経験年数やキャリアは税理士のホームページなどで確認できます。

経験年数としては10年実務経験があると安心です。

通常の税務会計の業務は5年もキャリアがあれば十分ですが、税務調査対応などは経験がものを言うので10年あれば、安心です。

若手の税理士で大手税理士法人出身や監査法人出身の公認会計士の場合、税務調査での経験が乏しいことがあるので、注意しましょう。

事務所規模別業務体制

税額のミスなどは事務所内で精査することで防げますが、意外にチェック機能が働いていない業務体制のところもあります。とはいえ、外部からは判断できませんよね。でも、じつは見分けるポイントがあるので、個人事務所の場合と中規模以上の事務所の場合で、次のことを参考にしてみてください。(大手税理士法人は個人事業主・小さな会社にはおすすめしないので割愛しています。)

①個人事務所の場合

税理士以外のスタッフが3名以上いること。
個人事務所でスタッフが1人しかいないなど極端に少ないと繁忙期には業務を抱えすぎてミスの発生に直結します。

②中規模以上の事務所

中堅スタッフ(30代)層が充実していること。
税理士業界はブラックな事務所が多くスタッフの定着率は悪いです。そんな中、フットワークが軽く即戦力である中堅スタッフは引く手数多です。つまりこの層が充実している事務所は人の定着率が良く、業務も安定しています。

サービス相応の価格・価格設定が明瞭

価格は安ければいいわけではなく、サービス相応の価格であることが大事です。

そのためには、税理士費用の相場を知っておくことと価格設定が明瞭であるかも確認しておきましょう。

価格設定は、多くの税理士がホームページ上で公表しています。

また、税理士費用の相場についてはこちらの記事でくわしく解説しています。
税理士の顧問料の相場は概ね3万円、その根拠を業界経験者が暴露します!

税理士の選び方、業種別注意点

前述した税理士の選び方は一般的なものです。業種によっては特別な注意点もあるので、こちらで補足しています。該当する業種の方はご一読ください。

飲食店

飲食店の税務調査は、

現況調査といって、経営者の自宅と店舗に二手に分かれて同時刻に税務調査が来ます。

予告なしで二手に分かれて同時刻にくる理由は、店の売上の現金をこっそり隠すことを防ぐためです。

飲食店は現金商売なので、脱税の手口は、店舗の売上金を申告せずに経営者が懐に入れるというのが一番多いパターンです。

つまり、現場を押さえないと意味がないんですね。

そのため、現況調査で同時に店舗と自宅を押さえるということになります。

ということで、飲食店の税理士の選び方は、つぎの2つが重要ポイントになります。

ポイント

  • 税務調査に立ち会える税理士が2人以上いること。
  • 経験が豊富で税務調査に強いこと。

予告なしの現況調査なので、やっぱり税理士に立ち会ってもらわないと不安ですよね。税理士が1人しかいない場合自宅か店舗のどちらかは立ち会いがない状況になります。

なので、基本的に税理士一人でやっているような事務所だと正直心もとないところです。

税務調査の経験豊富な税理士が2人以上というのが必須です。

飲食店の税理士の選び方についてはこちらの記事でくわしく解説しています。
飲食店の税理士の選び方の注意点、現況調査があるので税理士1人の事務所はNG

個人の開業医

医業に関しては、医業専門か、医業のクライアントを持つ税理士がおすすめです。

その理由は

医業は確定申告に添付する書類が独自のもので、税理士の中にはその添付について知らない税理士もいたりするからです。

実際、私が税理士事務所勤務時代に担当した歯科医さんは、過去に他の税理士が提出した確定申告の添付書類もれのおかげで税務調査になりました。

その詳しい記事はこちらです。

ブログ・アフィリエイト

アフィリエイトの特有の経費としては被リンク獲得のためのサイト作成費用があります。

被リンクを獲得するためのWEBサイトが経費になる基準は、「1年以内の期間に頻繁に更新しているか」がポイントになります。

1年以内に頻繁に更新していれば「広告宣伝費」として費用です。作成して更新があまりされないサイトの作成費用であれば「繰延資産」として5年で償却になります。

これも、税理士が内容を見極めて、適切に処理していないと、税務調査で否認されるリスクがあります。

ブログ・アフィリエイトの税理士選びのポイントは、

ポイント

  • 一定水準のITリテラシーがある
  • WEBに関する正しい税務知識がある。

くわしくはこちらの記事で解説しました。

不動産投資

個人の不動産投資(不動産所得)の税務は、一般的にどの税理士も経験がある項目なので、税務知識には大差がないです。

注意すべき点は、以下の不動産投資の2つの局面です。

  • 物件を買い増しするために受ける融資
  • 収益物件を売却するときの税務処理

物件を買い増しするために受ける融資

不動産投資で収益を大きくするには、複数の物件を所有する必要があります。短期間で達成するには融資が効率的です。

でも一般的には、

  • どこの金融機関で融資を受けるべきか?
  • 段取りはどうするのか?
  • 提出資料は何を用意するのか?

など、わからないことだらけだと思います。そんな時に融資になれた税理士であれば、一手に引き受けてくれます。また、融資に強い税理士は金融機関にパイプもあり、いい融資条件を引き出してくれることも期待できます。

収益物件を売却するときの税務処理

不動産投資では出口戦略が重要になります。

所有物件を売却する場合や、親族に相続する場合など、思わぬ課税があったり税務上のリスクが伴います。運営中は順調でも、出口戦略の税制を知らないと、結果的に損することが大いにあります。

不動産投資に強い税理士なら、事前に相談して税務リスクを軽減できます。

まとめると、不動産投資で税理士を選ぶときは

ポイント

  • 融資に強い税理士
  • 譲渡所得など資産課税に強い税理士

がポイントになります。

税理士は複数から選ぶことが大事

実際に税理士を選ぶ際の重要なポイントは、複数の税理士から選ぶことです。なぜ、税理士を選ぶ際には「複数の税理士を比較して決める」のかというと、

  • 価格面で競争原理が働くこと
  • 正しい判断ができる

からなんです。

価格面で競争原理が働く

税理士報酬にも相場があります。顧問契約をした場合の顧問料は小規模な法人で月額3万円くらいです。

契約前の交渉の際、他の税理士と競合しない場合は、相場からわざわざ減額して提示したりする税理士はいません。

でも、「クライアントが欲しい、ただ、他の税理士とも面談するようだ」といった情報があれば、価格を下げて提示してくるでしょう。

つまり、価格面で競争原理が働いているわけです。

ですから、税理士と面談する際には、他の税理士との面談が控えていることも示唆しておきましょう。

正しい判断ができる

1人の税理士からしか話を聞かないと、偏った情報しか入ってきません。

例えば、顧問契約をすると面談の上、税務相談や財務状況のアドバイスなどします。その頻度は、毎月行うのが一般的です。

ところが、たまたま話を聞いた税理士が「四半期に1回」の訪問だったとします。「よその税理士も、大体四半期に1回が多いですよ」と聞かされれば、そんなものかと納得してしまいます。

同じ顧問料なら、サービスの頻度は多い方が得です。

そんなときも複数の税理士から話を聞いていれば、何を基準にすべきかが見えてきます。

まとめ

失敗しない税理士選びのためには、多くの人がもつ税理士への不満を回避することがポイントで、まとめると次の4つになります。

  • 税理士の人柄
  • 税理士の経験年数・キャリア
  • 事務所規模別業務体制
  • サービス相応の価格・価格設定が明瞭

税理士選びがわかったら、税理士をどうやって探すのか?と疑問がわく所ですよね。

失敗しない税理士の探し方はこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。
【税理士の探し方9選】どうやって探すかわからない人向けに徹底解説

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